たんぱく質について

 
 

 たんぱく質は栄養の基本・免疫に関係するなど大切なものです。あまり知られていないのですが、血管の外にしみ出た水分を血管の中に取り入れる働きもあります。よく低栄養の方が浮腫んでくるのもこの作用の低下からくるものです。

したがって適正なたんぱく濃度を維持することが楽な透析を行うことにつながってきます。


 たんぱく質を摂取するならば、良質なたんぱく質をなるべく摂りたいものですが、「良質たんぱく」とはどのような食品なのでしょうか?


 たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されています。この20種類のアミノ酸のうち9種類は人間の体内では合成できないため、食品から摂る必要があります。これを「必須アミノ酸」といいます。理想的な必須アミノ酸の組み合わせを数値で表したものを「アミノ酸スコア」といい、「100」が最良の値です。この「アミノ酸スコア」が「100」に近いものが良質のたんぱく質と表現されています。

 一般に「肉・魚・卵・乳製品」などの動物性食品は、「アミノ酸スコア」が「100」に近く良質なたんぱく質といってよいと思います。一方、米等の穀物や野菜等の植物性食品の「アミノ酸スコア」は低いため、たんぱく質をある程度制限されている現在の食事療法では、決められたたんぱく質摂取量の範囲内で、リンなどの上昇をコントロールしながら、できるだけ動物性のたんぱく質を食べることができるよう低たんぱく質の主食を利用するなどの工夫が大切です。

 なかなか難しいようですが、心がけることから始めてみましょう!

たんぱく質の摂取について