透析液は、透析液製剤と希釈水により作製します。
希釈水の源水は水道水が使用されます。水道水は、水道法の
水質基準により安全な生活用水として使用されているが、
透析液の希釈水としてそのまま水道水を使用することは
問題があります。
そのため、水処理装置を用い不純物を除去し純度の高い治療に適した
水を精製する必要があります。
水処理法
1、ろ過
親水性の膜を用い、円筒形状のフィルターを通過させることにより、浮遊残物をとり除きます。
2、イオン交換法
イオン除去法、軟水化法があり、軟水化法が一般的です。樹脂によりCa、Mgなどの無機イオンが結合し除去されます。樹脂は、結合能力に限界あるため、高濃度食塩水を用い洗浄し、再生を繰り返し行必要があり、再生工程は、処理水量にもことなるが、1〜2回/週行うことが必要です。
3、吸着法
活性炭を用い水道水の消毒用遊離塩素、有機物などを吸着し、取り除く方法です。
4、逆浸透法
半透膜である逆浸透膜を用い、20kg/cm3前後の圧力で通過させ無機イオン、有機物、などを除去します。逆浸透装置だけでも、高い純度の処理水が得られますが、遊離塩素の除去には、不十分です。
5,エンドトキシン除去
透析液中のエンドトキシンを可及的に除去するため、専用のフィルター使用で処理を行います。
これらの方法を組み合わせ水処理し、治療に最適な水を作成供給されます。
この他に、配管内のよごれ(バイオフィルム、スケール、蛋白質など)を除去したり、消毒を行って日常の治療が行われています。