透析患者の血糖管理の指標として「透析前の随時血糖値」の他、血清アルブミン糖化産物であるグリコアルブミン(GA)を用いることを推奨しています。
HbA1cは過去1~3カ月の血糖値を反映するのに対し、GAは過去2~4週間の血糖値を反映してい他、赤血球寿命やESAの影響を受けないことから糖尿病透析患者において有用性が期待されています。
「随時血糖180~200mg/dL未満,GA20%未満を管理目標に」
糖尿病血液透析(透析)患者における血糖管理の暫定的目標値:随時血糖値(透析前血糖値;食後約2時間血糖値)180~200mg/dL未満,GA値20.0%未満,また心血管イベントの既往歴を有し,低血糖傾向のある対象者にはGA値24.0%未満。
低血糖リスクを回避しつつ,生命予後の向上を目指して随時血糖値(透析前血糖値),GA値などを総合的に判断しながら,血糖コントロールをする必要があります。
インスリン製剤を使用中の場合,透析開始前の随時血糖値(透析前血糖値)と透析後の随時血糖値を毎回測定することを推奨。
経口血糖降下薬を使用中の場合,透析前血糖値を週1回測定することが望ましい。
上記薬物療法を使用せずに血糖が良好にコントロールされている場合においても,透析前血糖値を1カ月に1回測定することが望ましい。
GAは1カ月に1回測定することを推奨する。
非糖尿病患者でも最低12カ月(1年)に1回透析前血糖値およびGAを測定することを推奨する。
(参考:日本透析医学会「血液透析患者の糖尿病治療ガイド2012」)