ヤマウチアートオフィス

 まずは人間関係です。ウマの合う合わないといった程度から極端になると顔を見るのもイヤだという関係も生じます。
 これはその人との関係(距離)が近いか遠いかによって差が出ます。たとえば、ただの友達あるいは普通の近所付き合い程度の関係か、それとも職場で毎日顔を合わせる同僚、または、一緒に住んでいる家族かで違ってきます。その関係が近ければ近い程イヤになると顔を見るのもイヤということが起こり得ます。
 なぜでしょう。近くにいて接触する回数が多いと、相手に対する自分の要求が増えることに一因があります。たまにしか顔を合わせない人に対しては、さほど要求することもありません。だからイヤだと思っても、それほど気にならずにすみます。たとえ気になっても許す時間があります。
 例をあげると、母と娘の場合、娘が幼い頃、母親は「それ位、自分でやりなさい」と娘に言い、言う事を聞かないことが度重なると母親はストレスを感じます。言われる娘の方もいつもいつもとなると同じくストレスを感じています。娘が大人になり、母親が年を取ると立場が逆転します。「その位出来るでしょ、出来ることはしなきゃ駄目よ」とこれは娘が母親に言っている言葉です。昔、自分が言われたことの仇をとっているわけではないでしょうに同じことを言います。
 これらは、こうあって欲しいという自分の思いが強いと起ります。

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